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卒業制作が書籍化! 五十嵐絢音さん共訳『両膝を怪我したわたしの聖女』刊行

 本学卒業生の五十嵐絢音さん(イベロアメリカ言語学科スペイン語専攻2022年卒)が、在学中の卒業制作として取り組んだスペイン語文学作品の試訳が、翻訳家?村岡直子氏との共訳により書籍化されました。翻訳書『両膝を怪我したわたしの聖女』(原題:Panza de burro)は、2025年5月14日(水)に国書刊行会より刊行されました。

著書紹介

決 壊 す る 文 体
――圧倒的な感情がほとばしり、膨れ上がり自壊する言葉の群れが未熟な欲望を覆い尽くす。10歳の少女らを閉じ込めるひどく退屈な夏休み、早熟なふたりの過激で破滅的な友情。
スペイン最南カナリア諸島発、世界18カ国語に翻訳の問題作。

書名:『両膝を怪我したわたしの聖女』
出版社:国書刊行会
発売日:2025年5月14日
ISBN:978-4336077714
判型?ページ数:四六判?208ページ
定価:3,190円(本体2,900円)
著者:【著】アンドレア?アブレウ 【訳】村岡直子/五十嵐絢音

目次

あんなに大胆で、あんなに怖いもの知らずに
ほんのちびっとだけ
イソラ?カンデラリア?ゴンサレス=エレラ
松葉の下のキノコ
これは雨になりそうだ
クリームを、首にクリームを
タイヤをきしませながら行くメタリックのビマー
ヨソモンは臭い
ウサギを嚙まずに丸ごと食べちゃう
フアニータの叫び声は十字路の向こうまで響いた
イソラを食べてしまう
まだはつ明されてないような愛ぶをしてやるぜ
イソラの足がアスファルトを踏む
猟犬みたいにやせっぽち
こすりつける
両膝を怪我したわたしの聖女
イエス?キリストの小さな顔
その日はキャベツシチューしかなかった
iso_pinki_10@hotmail.com
ペペ?ベナベンテのBGM
クロウタドリの羽みたいに黒い目
エドウィン?リベラ
ジャガイモひとつごとに半キロ
胴体にナイフ
イソラが存在しなかったときみたいに
女に残る最後のもの
わたしたちはこんなふうに夜の蛾のように
ひとりでこする
這い回るトカゲ
広場の上につるした色紙

訳者あとがき

著者プロフィール

アンドレア?アブレウ

(Andrea Abreu)作家、詩人。1995年スペイン?カナリア諸島のテネリフェ島北部で生まれる。島内のラ?ラグーナ大学でジャーナリズムを学び、マドリードのレイ?フアン?カルロス大学の修士課程を修了。新聞社のインターンとして働いたものの辞職し、ランジェリーショップの店員の仕事に就く。詩人としての著作に、詩集『まぶたのない女』(2017)、詩誌『血を流す春』(2017)など。同じくテネリフェ島育ちの作家サビーナ?ウラカに師事し、2020年、『両膝を怪我したわたしの聖女』(原題 Panza de burro)により小説家としてデビュー、専業作家となる。危うい年頃の少女の姿を、カナリア方言を駆使した口語調で活写した本作は、発売後3年足らずのうちにスペイン国内だけで6万6000部を販売、18言語に翻訳され、新人作家としては異例のヒットを記録。ドゥルセ?チャコン賞(2021)、シャンベリー?デビュー小説賞(2021)を受賞した。

村岡直子 (ムラオカナオコ)

スペイン語翻訳者、(有)イスパニカ翻訳講座講師、校正者。兵庫県出身、同志社大学文学部卒業。グラナダ大学セントロ?デ?レングアス?モデルナス留学。訳書にピラール?キンタナ『雌犬』(国書刊行会)、マイク?ライトウッド『ぼくを燃やす炎』『ぼくに流れる氷』(サウザンブックス)、フェデリコ?アシャット『ラスト?ウェイ?アウト』(早川書房)、トニ?ヒル『ガラスの虎たち』(小学館)、共訳書にペドロ?バーニョス『地政学の思考法』(講談社)、マリア?ピラール?ケラルト?デル?イエロ『ヴィジュアル版スペイン王家の歴史』(原書房、青砥直子名義)などがある。

五十嵐絢音 (イガラシアヤネ)

東京都出身。188bet体育_188bet体育在线@外国語学部イベロアメリカ言語学科スペイン語専攻卒業。在学中にスペインカナリア諸島グラン?カナリア島のラスパルマス?デ?グラン?カナリア大学に留学し、カナリア諸島特有のスペイン語に魅了され現地の言語を学ぶ。アンドレア?アブレウ『両膝を怪我したわたしの聖女』原作 Panza de burro を留学時代の恩師から紹介されたことをきっかけに、188bet体育_188bet体育在线@卒業研究として本書全文を試訳するとともに、小説内で用いられるカナリア諸島特有の表現について調査した。

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